手の感覚〜卓上ボール盤〜
2015.11.19 [ 技と心 ]
『もう少し内径を広げたいですが・・・』
現場スタッフN君が言いました。
一度加工したけど、
更に穴を広げたいようで、
その手段を相談されました。
自動旋盤の二次加工です。
そこで、
思いついたのが「卓上ボール盤」を使った
ドリル加工です。
ドリルと部品をセットし、
それらの芯を合わせ、
ドリルを回転させました。
レバーを軽く握り、
自動旋盤で最初に加工した穴に、
ゆっくりドリルを降下させました。
材料が削れているか、
わずかにさらえているか、
手の感覚で感じ取ります。
必要以上に削ってもダメですので、
その感覚を過去の経験に頼ります。
ひとつ一つ加工し、
ピンゲージで検査をして合格であることを
確認して2個目、3個目と進めました。
やり方を覚えたN君は、
常に、集中力を切らさず、
手の感覚を頼りに穴を広げました。
最後までやり切ったN君は、
また一つ技能を身につけたようです。